サッカーを続けるために。
選手・スタッフが“ガチ農業”で地域に貢献

株式会社AC福島ユナイテッド/福島ユナイテッドFC ゼネラルマネージャー竹鼻快(たけはなかい)さん

地方でプロスポーツを運営することの難しさを痛感していた中で受けた、新型コロナウイルスの影響。スポーツ事業以外の収入源を確保するため、農業に着目した竹鼻快さんにお話を伺いました。

「福島ユナイテッドFC農業部」とは

2014年に「福島ユナイテッドフットボールクラブ(以下 福島FC)」の選手やスタッフをメンバーとして発足。農家さんに協力を仰ぎながら、りんごの木を購入し、「福島ユナイテッドのりんご」として自分たちで育てて販売しています。農家さんにとってもメディアに露出することで多数の注文が入るようになり、とても喜ばれていました。今では2本だったりんごの木は14本にまで増えています。

元々私たちは、福島の発展や活性化を目的として、2011年2月にクラブを法人化しました。そしてJリーグを目指していたのですが、その矢先の3月11日に東日本大震災が発生。当時、私は別クラブのGM(ゼネラルマネージャー)だったのですが、福島FCは選手の半数以上が去り、一時期は解散もちらつくほどの状況だと聞きました。
2012年から福島FCのGMに就任しましたが、営業面は厳しい状況。当時は、東北リーグ1部の所属だったため、収入面を安定させるためにも選手・スタッフ・サポーターが一丸となって戦い、無事JFL(現在のJ3にあたる組織)に昇格することができました。しかし、昇格したからといって、すぐにクラブの収入が確保できるというわけではありません。クラブ運営を滞りなく行えるような新たな収入源の確保、そして震災で大打撃を受けた農業を救う目的で「福島ユナイテッドFC農業部」が立ち上がりました。

農業に携わることで、
新たな繋がりが生まれた

年間40日程度ある農作業は、実際に選手がローテーションでやっています。ガチで農作業をすることで、農家のみなさんにも安心して任せられると信頼していただき、今では会議や交流の場にも呼ばれるようになりました。りんごの生産がうまくいったことで、率先して農業部部長に名乗り出た選手は、積極的に企画会議から参加してくれています。農作物も、桃、米、ぶどう、梨ときて、選手からの提案でアスパラを作り始めました。また、収穫時はアルバイトのおばあちゃんたちが手伝いに来てくれるのですが、「あなたたち、しっかり勝ちなさいよ」と、休憩中に叱咤激励してくれるんです(笑)。これにより選手もまた頑張らなきゃと精を出しますし、農業を通じてサポーターのみなさん以外の方たちとの繋がりを持つことの大切さも教わりました。

他クラブのサポーターが福島FCのグッズを買うことはありませんが、我々が行っている福島のおいしい農産物を広める活動には共感し、購入していただけています。近年では、私たちが「ふくしマルシェ」という名でイベントなどに出店。福島県産の農産物や加工品の予約販売を行い、農業部の活動としても広がりを見せています。
今年は新型コロナウイルスの影響で試合やイベントがなく、売り上げの確保が厳しかったのですが、昨年から準備を進めていたECサイトが6月に立ち上がり、全国のみなさまに気軽に購入していただけるようになりました。

みなさまへメッセージ

福島ユナイテッドFC農業部は、今後も農家さんとの出会いを大切にしながら、新しい農産物作りにチャレンジしていきます。
コロナの影響でまだまだ苦しい状況は続きますが、「#元気いただきますプロジェクト」に参加している皆さんと一緒に、私たちもこの活動を通じて生産者のみなさんを元気づけたいと思っています。選手とともに福島のおいしいものをPRしていくので、ぜひ一度私たちが作った農産物を味わってみてください!

福島ユナイテッドFC

https://fufc.jp/

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