高タンパク・低脂肪、ビタミンや
ミネラルが豊富なジビエは、
カラダがよろこぶ美容・健康食として
注目されています。

捕獲した野生鳥獣が各地の資源になり、
地域活性化にもつながっているジビエ。
今回は食材としての優れた魅力や
今後の可能性などについて、
元アスリートの田中理恵さんと、
日本のジビエ料理の第一人者である
藤木徳彦さんにお話を伺いました。

田中 理恵

元女子体操日本代表選手
2020年東京オリンピック・
パラリンピック
競技大会組織委員会理事

藤木 徳彦

オーベルジュ・エスポワール
オーナーシェフ
一般社団法人日本ジビエ振興協会
代表理事

知れば知るほど、
ジビエは栄養価の高いヘルシー食材。

藤木
私はさまざまな活動を通じてジビエの普及に取り組んでいますが、田中さんはジビエについてどんなイメージをお持ちですか?
田中
お店でしか食べられない、手に入りにくく調理も難しそう。正直、それぐらいの印象しかありません。
藤木
食と健康や美容に関心が高まる中、声を大にして言いたいのは、ジビエは本当にヘルシーで栄養価の高い食材だということです。シカ肉は牛肉と比べると高タンパク質で、脂質は6分の1かつエネルギーは半分、鉄分も多く牛肉の2倍です。イノシシ肉は豚肉と比べると鉄分が約4倍、ビタミンB12は3倍も含まれています。
田中
健康にも美容にも頼もしい存在ですね。そんな注目のジビエですが、安全性は確保されているのですか?

安全なジビエを、安心して食べていただくために。

藤木
近年、大きな問題になっている野生鳥獣による農作物被害ですが、捕獲した鳥獣を地域資源として有効活用する取り組みが進められています。シカとイノシシの捕獲頭数は、令和元年度で124万頭。そのうちジビエとして食肉流通されているのは約1割で、この利用量を増やして普及させるためにも”安全の担保”は大切です。
田中
なるほど。捕獲された鳥獣の有効活用を進めるためにも、安全性のルール化は必要ですね。
藤木
そこで平成26年に厚生労働省が「野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針(ガイドライン)」を策定、平成30年には農林水産省が「国産ジビエ認証制度」を制定。食肉処理施設の設置を支援したり、消費者にわかりやすいように認証施設の製品に認証マークを貼るなど、安全・安心、良質なジビエを食肉として流通させる仕組みが整えられてきています。

自然の肉を家庭でも手軽に。
今こそおいしさを楽しもう。

田中
国が安全・安心なジビエの生産を支援し、みんながいつでも食べられる環境へと進んでいるわけですね。でも、私みたいな初心者は調理方法がわかりません。
藤木
ちょっとした工夫で、感動的なおいしさが味わえますよ。ジビエは大自然を駆け回っていますから、シカなどは全身筋肉質。ジビエは加熱して食べるのが前提ですが、加熱方法によっては硬くなってしまう特徴があるので、たとえば、生肉をヨーグルトに1〜2時間漬け込んでからカラ揚げにするのがおすすめです。生肉の段階でこのような処理をしておくと加熱しても柔らかいままで、ステーキや生姜焼きにも手軽に応用できます。
田中
お話を聞いて、ジビエがとても身近に思えてきました。毎日の食生活に上手に取り入れてみたいです。食事はトレーニングと同じくらい大切なので、親しいアスリートたちに興味を持ってもらい、主婦仲間にも食材の素晴らしさを伝えたいと思います。
藤木
ジビエがもたらす高タンパク・低カロリーで栄養価の高い食事は、健康的な体づくりにおいしく役立ちます。コロナ禍で在宅時間が増える今こそ、読者の皆様もECサイトでお取り寄せして、レシピを参考に日本の新しい食文化として楽しんでみてください。

藤木徳彦シェフが伝授
国産のジビエを家庭でも手軽に
おいしく食べるワザ