太陽へ向かい、
すくすく育つ様に元気をもらう。
色鮮やかで香り高い、豊橋の大葉

生産者インタビュー

気温に敏感な大葉が、健やかに育つように環境を整えるのが僕の仕事。
日々大葉と向き合い、愛情を持って育てる渡邊孝典さんにお話を伺いました。

愛知県豊橋市 | 豊橋温室園芸農業協同組合
渡邊孝典(わたなべたかのり)さん

取り扱い商品:大葉

出荷調整の期間が4ヶ月も…

私たちは硬質フィルム張りの屋根型ハウスで、1年を通して安定した環境の中で大葉を栽培しています。新型コロナウイルスの影響は、今年の2月から5月後半までの約4ヶ月続きました。その間は飲食関係への出荷がほぼストップ。うちでは30年以上ぶりの一大事で、出荷しても市場から流通できない状況に陥りました。こちらとしては毎日摘み取れる大葉を出荷したい気持ちがありますが、市場は困るだけになってしまうので、摘み取りをやめて出荷調整をしました。

大葉の栽培では、ハウスの室温をできれば18度以上に保つようにしています。寒くなると、アントシアニンが出てきて、葉の裏面が赤くなってしまうんです。他にも午前0時をまたぐ3時間半程度、照明を点けておく電照栽培もする必要があります。大葉は本来夏の植物。そのため、日を長く当てて、「今は夏だよ!」と勘違いさせます。もし明かりを切ってしまうと、夏の終わりを感じて一斉に種をつけるんです。光はもちろん、室温を10度以下にしても種をつけてしまいますが、そうなると葉の形が崩れて出荷できません。大葉を栽培するには施設、電気、従業員の確保などのコストがかかるので、先の見えないコロナ禍では不安が募ります。

効率よく作業できる環境づくり

愛知県豊橋市は、全国的に見ても台風が多く上陸する地域。これまでに何度も被害を受けているので、私たちのように破片が飛び散るガラスではなく、硬質フィルムタイプの屋根型ハウスといった、施設にお金をかけている生産者が多いです。

私は大学卒業後、農業資材を扱う会社の営業職に従事して、さまざまな建屋を拝見してきました。そのため、このような屋根型ハウスの日の当たる向きや出入口の位置、暖房の設置する場所やトラクターの作業時の流れなどを学べたことは、今かなり活かせています。いかに大葉が気持ちよく育ってくれるか、を日々考えるのが私の大切な仕事ですね。

現在、うちでは約200坪ほどの屋根型ハウスが10棟あり、仕事のない期間が出ないよう、順番に入れ替えて常時摘み採れるように栽培しています。大葉のサイズは縦8cm以上が基本ですが、小皿に添える極小サイズの需要もあるので、一概に小さいからダメということもありません。出荷するサイズは、東京方面は小ぶり、大阪方面は大きめと、地域によって多少の違いがあるのもおもしろいですね。

渡邊さんおすすめの
大葉の食べ方

私も好きですし、子どもたちにも人気なのが、ちくわの磯辺揚げ。本来は青海苔を入れるのですが、代わりに刻んだ大葉を入れて揚げるのが1番好きですね。また、この地域は赤味噌を好きな方が多いので、豚肉を炒めて大葉に味噌を付けてご飯を食べる。お茶碗一杯をすぐに食べ切ってしまいます。もう1つ挙げるなら、スパゲティに大根おろしと大葉を入れて醤油をかけるだけでもおいしい。この3つが私のお気に入りの食べ方です。

生産者の紹介/経歴

我が家はもともと、親父が農家としてニラ作りをしていました。しかし農作物1つだけだと、今後の見通しが立たないと、周りの農家仲間に勧められて大葉作りをするようになりました。私が18歳ぐらいの、ちょうどバブルの上り坂の時期でもありました。私が25歳で跡を継いだ頃はバブルの絶頂期で、大葉も今では考えられない価格がつき、組合の売り上げも右肩上がり。おかげさまで会社の基礎を作ることができました。今年で就農30年になりますが、今では息子が3代目として就農してくれていて、うれしく思っています。

みなさまへメッセージ

大葉は、ひまわりのように太陽へ向いて育つんです。元気だとピッと伸びて葉も厚いですが、弱っていると葉が垂れたり、日没を迎えるとペタッと寝たりして、どこか人間らしさがあります。そんな大葉を日々観察して、私も未来を見て頑張らねばと元気をもらいます。大葉は、薬味に使うだけではもったいなく、いろんな調理で楽しむことができます。味や香りはもちろん、健康にも良いのでぜひいっぱい食べて、応援してください!

生産者情報

商品名:大葉
生産地:愛知県豊橋市
生産者:豊橋温室園芸農業協同組合
渡邊孝典(わたなべたかのり)さん