食べた人みんながうれしくなる
「淡路島3年とらふぐ」

生産者インタビュー

通常よりも1年長く育てたとらふぐは大きくて味も濃厚。兵庫県淡路島で「淡路島3年とらふぐ」を養殖している前田若男さんにお話を伺いました。

兵庫県南あわじ市 | 若男水産株式会社
代表 前田若男(まえだわかお)さん

取り扱い商品:とらふぐ

これからシーズンになるのに、
どうなってしまうのか

とらふぐは出荷時期が11月から3月末までなので、ほぼコロナの影響は受けずに済みました。しかし、3月から6月までが出荷時期のサクラマスは大打撃を受けました。私たちは、ECサイトとふるさと納税を主にやっていますが、在宅時間の増加によりネットで購入していただく方が多かったおかげで、どうにか持ち堪えました。

今年は例年より早くて、10月からとらふぐの出荷をはじめています。先日、取引先から10匹欲しいと言われたので発送しましたが、1週間後に「まだ4匹も残っている、こんなに売れなかったのは初めてだ」と連絡がありました。やはり外食産業はまだ厳しいようですね。インバウンドも見込めないですし。これからシーズンになるのに、どうなってしまうのか心配です。

みんなにとって一番いい養殖
が見つけられたんじゃないかな

淡路島は冬場の水温が低いため、とらふぐの養殖には向いていない環境なんです。一般的に養殖のとらふぐは2年で出荷するもの。他の養殖場は冬も水温が高く、たくさんエサを食べるので大きくなっていきますが、ここでは、冬場にエサをやってしまうと、消化するのに体力を使うため死んでしまうんです。エサを与えない冬場は、魚が痩せてしまい、養殖の効率がとても悪くて…。最初は2年で出荷していましたが、他の地域のものと比べてサイズが小さく、出荷しても価格で負けてしまうんです。なんとかしなければと思い、3年間養殖してみたところ、大きくて濃厚な味のとらふぐができて。取引先の方から、これがいいと要望をいただいてからは、3年かけてとらふぐを養殖することになりました。

エサは、とらふぐの健康のために質の良い魚粉をはじめ、色ツヤと抵抗力アップにビタミンEとC、肝臓のケアにウコン、滋養強壮にタウリンなどを入れた配合飼料を与えています。3年目の出荷前には、淡路島周辺で漁れた新鮮ないかなごやオキアミを食べさせて、甘みをアップさせていますよ。配合飼料をお腹いっぱいあげていても、とらふぐたちは別腹かのように食べるんです(笑)

1年長く養殖することで、病気や環境の変化で生存率低下のリスクが高くなるし、コストも多くかかり大変です。ですが、食べた人から「こんなおいしいとらふぐ食べたことない」って言ってもらえることがすごくうれしいし、励みになります。淡路島は元々、夏場だけ観光がものすごく多いところだったんですが、このとらふぐを出すようになってから、冬場の観光客が増えてきたそうなんです。ホテルなどの観光業の人たちに、「この淡路島3年とらふぐのおかげで、島が活気づいた。ありがとう」と言われて。私もうれしいし、淡路島の人もうれしい、食べた人もおいしくてうれしい。みんなにとって一番いい養殖方法が見つけられたんじゃないかなと思っています。

前田さんおすすめの
おいしいとらふぐの食べ方

てっちりが1番おすすめです。最後の雑炊までおいしく食べるために、炊きすぎないのがポイント。身だけじゃなくて、頭とかくちばしを入れてもおいしいですよ。食べる前はケンカしていた人達も、一緒にてっちりを食べるとそのおいしさに仲直りするんだとか。みんなで楽しく食べてもらえたらなと思います。

てっさをガーッと贅沢に食べるのもいいですね。あとはヒレ酒も絶品ですよ。私は好きすぎて夏でも熱燗で飲んでいますが、おいしくて、いつも一杯余計にやりすぎてしまうんです(笑)。

漁業辞めといたらと言われて(笑)

父が養殖業者をやっていたので、高校を卒業したら養殖業に就こうと思っていました。父に伝えたら、兄がやっているし、漁業も衰退してきているから漁業は辞めといたらと言われて(笑)。ひとまず大学に進学して、卒業後は市場に就職するつもりでした。でも、やはり養殖業をやりたくて、ここに帰ってたんです。

実は子どもの頃、海で溺れて死にかけたことがあって海が怖いんですね。でも、父に船に乗せてもらって魚つりをしたり、エサやりしたりと楽しい思い出も多くて。海はまだ少し怖いけれど、やっぱりここの海が好きなんですよね。

みなさまへメッセージ

フグを食べたことがない人は全国的にもまだ多いと思います。こんなおいしいものを食べずに一生を終わっていくのはもったいない! 3回食べたら中毒になるくらいやみつきになるおいしさです。ぜひ1度、淡路島3年とらふぐを食べて応援してもらえたらうれしいです。

生産者情報

商品名:淡路島3年とらふぐ
生産地:兵庫県淡路島
生産者:前田若男さん