鍛え抜かれたからこそ強くて、美しい。
アスリートのような
ヒマワリや草花を育てる

生産者インタビュー

買う方のことを第一に考えて、上質かつおうちで長く楽しめる花を作りたい。 千葉県南房総市でヒマワリや草花を生産している折原利明さんにお話を伺いました。

千葉県南房総市 | 有限会社折原園芸
折原利明(おりはらとしあき)さん

取り扱い商品:ヒマワリ、ホワイトレースフラワー、ハーブなど草花

コロナ禍でも奮闘しています

3月の卒業や送別などの需要期もコロナの影響でどうなるか心配でした。4月に緊急事態宣言が発出されてからは花屋さんも営業できなかったため、市場に出荷していても厳しい状況で…。そんななか、いつも取引しているお花屋さんや仲卸さんからの提案で、産地応援企画の「オンライン産直便」などをしていただき、しのいでいました。
元々、4月は花の需要動向が弱くなるタイミング。そこで、冬から春にかけて生産出荷していたホワイトレースフラワーなど草花の片付け作業と、昨年の台風で被害を受けた136棟中80棟のハウスのパイプ補強工事と、6月からヒマワリの出荷をスタートさせるための準備に切り替えました。

ヒマワリは種を蒔いてからおよそ50日で採花します。出荷時期は6月から9月前半なので、4月には種を播き始めなくてはならず、どのくらい生産したら良いのか悩みました。ですが、コロナが収まってきた時に花がないと困ると考え、いつも通りの準備を進めることに。
6月からは緊急事態宣言も徐々に解除され、お花屋さんも営業が再開したこと。そして在宅時間が長くなり自宅に花を飾る方が増えたおかげで、不安だった6月から9月は花の相場も安定していました。迷いはありましたが、いつも通りに準備しておいて良かった。コロナ禍の中でも奮闘できたのではないかなと思っています。

長く楽しめるような
力強いヒマワリに育てる

1番こだわっているのは、人間で例えるなら筋肉質でアスリートのようなヒマワリにすることです。水や肥料をたっぷりと与えて、暖かい環境で育てればどんどん大きくなります。切花としてヒマワリが求められる条件は、花の色や大きさ、茎の太さとしなやかさ、そして花が長持ちすること。花束を組む花屋さんが使いやすく、購入していただいた方が、長く楽しめるヒマワリを安定して生産出荷することを心がけ、作業をしています。具体的なことを話すとキリがないので、割愛させてもらいますが(笑)。しなやかなのに締まりがあって強く、持ちの良いアスリートのようなヒマワリを育てることを目指しています。

折原さん直伝!
花を長持ちさせるポイント

どんな花でも長持ちさせるポイントは、こまめに水を変えることと茎の下の方を斜めに切る「切り戻し」をすることです。飾る環境も大切で、直射日光の当たらない涼しい場所の方が長持ちします。特にこれからは生育する環境も飾る環境も涼しくなり、花を飾るのに最適な時期になってきます。ミントなどハーブは殺菌効果を持つ種類が多く、花と一緒に飾ると彩りや香りが良くなるのでおすすめです。

南房総は、全国でも有数の花の大産地

私は2代目です。両親から後を継ぐように言われたことは一度もありませんが、千葉県南房総エリアは花き産業が盛んで、周りにも家業を継ぐ人がたくさんいたので自分にとっても自然なことでした。農業系の高校、大学へ進学しましたが、サッカーばかりしていて農業の勉強はあまり…。卒業後はアメリカへ2年間の農業研修に行きました。カリフォルニア州の大リンゴ園などで働きましたが、当時はメキシコ人ワーカーと共に働くことが多く、英語よりもスペイン語が得意でした。その経験もあり、約20年、折原園芸では中国やベトナムなど海外からスタッフとして受け入れています。言葉も生活も違う環境の中、日本のスタッフと共に頑張って働いてくれている海外からの技能実習生たちも大切に育てていきたいと心がけています。

私は子どもが3人いますが、長男は現在、種苗会社さんが運営する研究農場付属専門学校で農業の修行をしています。来年4月からは大手のお花屋さんで内定をいただきました。花の販売や経営などを勉強させてもらい、修行後は折原園芸に戻ってくる予定です。本当は卒業後、オランダで農業研修をしたかったようですが、コロナの影響で変更になりました。どちらも本人からの報告で知り、決意を聞いたときは嬉しかったです。3代目として重圧もあると思いますが、目標に向け挑戦し何より楽しみながら成長してほしいです。

我々生産者は、花の生産はもちろん、経営者としてのマネージメント、マーケティングもしなくてはならない。さらに家族や会社はもちろん、地域も守っていかなければならないです。周辺の花生産者は若い人が多いものの、地域全体でみたら過疎化が進んでいる田舎地域。農場も6カ所あるので、草刈りや山の管理も仕事です。多発する自然災害やコロナ禍など困難なことが多い時代ですが、会社理念でもある「必要とされる花生産企業を目指し」努力していきます。

みなさまへメッセージ

リモートワークなどで在宅時間が増え、部屋に花を飾る方が増えたと聞き、とても嬉しく思います。日本だと他のお宅に伺うときにお菓子を持っていくことが多いですが、ヨーロッパでは花を持って行くのが普通だそう。ぜひ、海外のように気軽に花をプレゼントしたり、部屋に飾って楽しんだりと、花のある暮らしを身近に感じていただけたらと思います。

生産者情報

商品名:ヒマワリ、ハーブ、ホワイトレースフラワーなど
生産地:千葉県南房総市
生産者:有限会社折原園芸 折原利明(おりはらとしあき)さん